2014年11月25日税務豆知識
パート収入はいくらまで所得税がかからないか(夫婦の場合)
配偶者の収入がパート収入だけの場合、所得税に関して次の3つのことが問題になります。
1 配偶者本人の所得税の問題
パートにより得る収入は、通常給与所得となります。給与所得の金額は、年収から給与所得 控除額を差し引いた残額です。給与所得控除額は最低65万円ですから、パートの収入金額が、 103万円以下(65万円プラス所得税の基礎控除額38万円)で、ほかに所得がなければ所得税はか かりません。
2 配偶者控除の問題
配偶者の合計所得金額が38万円以下であれば、納税者本人は、所得税の配偶者控除を受ける ことができます。つまり、配偶者の収入がパート収入だけの場合、その収入が103万円以下で あれば給与所得控除額の65万円を差し引くと所得金額は38万円以下となり、配偶者控除が受け られるということになります。
3 配偶者特別控除の問題
所得税の配偶者特別控除が受けられる要件は次の2つです。
(1) 納税者本人の合計所得金額が1千万円以下(給与収入だけの場合には、おおむね年収1,230万円以下)であること。
(2) 配偶者の合計所得金額が38万円超76万円未満であること。
このことから、(1)の要件に該当する場合には、配偶者のパート収入が103万円超 (38万円+給与所得控除額65万円)141万円未満(76万円+給与所得控除額65万円)で、 ほかに所得がなければ、配偶者特別控除を受けることができます。
配偶者特別控除の額は、配偶者の所得金額により異なり、配偶者の所得が増えるに 従い38万円から段階的に少なくなっていきます。